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【HSPの仕事】在宅ワークが向いているとは安易に言えないこれだけの理由

HSP歴40年以上のわたし。これまでに職を転々とし、実に様々な仕事に就いてきました。最終的にはブログ・サイト運営という在宅ワークに落ち着きましたが、だからと言って単純に「HSPさんの仕事には在宅ワークが向いている」とは言えないと思っています。今回は、私が実際に在宅ワークに携わって感じたことと、こうしたらとても良かった!という点をお話していきます。

自由に動けないのは苦痛

在宅ワークのみならず、在宅でできる仕事とは具体的にはどんなものがあるのでしょう。

■ データ入力
■ リモート事務
■ 内職・軽作業
■ 在宅テレアポ
■ 手づくりのものをネットショップで販売
■ ブログ・サイト運営
■ YouTube運営
■ カウンセラー
■ コーチング
■ サロンビジネス
■ 占い師
■ 執筆家
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結構ありますね。まだまだあると思います。
 
一時期、個人メディア構築サポートをしていた頃、多くの人に携わらせていただいたので、ほぼ1日家に籠って仕事をしていたことがあります。外に出るのは夕食の買い物くらい。
 
この時は、自分でも気づいていなかったんですが、かなりのストレスになっていました。私は、家に居ることは好きなんですが、籠りきりとなると話は別で、やっぱりストレスになっていました。外に出られないのがストレスなのではなく、自由に動けないことに苦痛を感じていました。
 
HSPさんの仕事は在宅ワークが向いているというのは、確かにそうだなとは思います。ただ、あくまでも職場の雰囲気や人間関係に影響されることなく自分の裁量でできるからという部分でそうだなと思うのであって、在宅であっても自由に動けない環境であれば苦痛になるのだと思います。

人に雇われるか自分でやるか

在宅でできる仕事の求人欄を見ると、データ入力やテレアポ、内職などが多くあります。これらは求人に出ているものですので、企業などに雇われて働くということになります。カウンセラーや占い師などは、雇われて働く形態や、委託もありますし、自営業として自ら起業して行うこともできます。
 
ブログ・サイト運営やYouTube、ネットショップで販売などは、人に雇われずに個人事業主として活動されている人が多いと思います。
 
こちらの記事で触れていますが、

【HSP適職】HSPの私がどうしても続けられないと思った仕事

内向型HSPである私自身が、今までにしてきた仕事、そしてその環境を分析してみて、これはどうしても続けられないと思ったのは、

・ 扱う商品をどうしても好きになれない
・ 人にお伺いを立てないと先に進めない仕事
・ ノルマ・競争のある仕事
・ 人の役に立っているとは思えない仕事

です。
 
逆に、ずっと続けてもいいなと思った仕事は、

・ 自分の裁量でできる仕事
・ 扱う商品(サービス)に想いがある
・ 得意なことを任せてもらえる
・ ありがとうと言ってもらえる(人の役に立てる)仕事

です。
 
在宅と一言で言っても、正規、非正規、パートやアルバイト、委託、個人事業主など、実に様々な働き方がありますよね。前述したように、私の経験則上では、働く形態というのはあまり関係なく、HSPさんが仕事をする上で、何をどんな環境でできるか?「自分の仕事」ができる環境なのか?が非常に重要だと思っています。

家族の気持ち~気を遣うのは何も職場だけではない

それと、在宅ワークを行う上で忘れてならないのが家族の存在です。
 
在宅ワークというと、「家でできるから時間の配分も自分で決められる」ので、外に働きに出るよりも自由度が高いと思いがちです。確かにその通りですが、自分で決められて、自由度が高いがゆえに、自分のことを後回しにしてしまいがちなのが、HSPさんなんですよね。
 
例えば、リビングで仕事を始めても、家族の誰かがそばにいれば気になってしまうのがHSPさんです。たとえ家族であっても、HSPさんは見られて何かをするのが苦手ですし、さらには家族がそばに居ることで、「そろそろおやつかな?」「あ、あのお知らせちゃんとしてくれたかな?」「明日は朝早いけど、お弁当どうするのかな?」などなど、いろいろと気になってしまうところがあります。
 
私自身は、夫がそばにいる時はあまり仕事ができません。気になっちゃうんですよ( ̄▽ ̄;)これは、夫がどうのということではなく、HSPの特性とも言えるものです。
 
例えば、(見る気はなくても)パソコンを覗かれたり、私が座っている後ろのソファに座られたり、話しかけられたりすると集中できなくなってしまいます。

それってちゃんと言えばいいんじゃないの?

そう、言えればいいんですけど。ここが、HSPさんの苦手なところですよね。何て言えばいいんだろう?って思っちゃいます。例えば、「今仕事してるから話しかけないでくれる?」なんて言うのはちょっとストレス...。HSPさんは「言えない」のではなく、「言った時の相手の気持ち、それを目の当たりにする自分の気持ち」を考えてしまうんです。
 
気を使って疲れるのは何も職場だけではないんですね。

在宅ワークをする上で私が実際にやったこと

自分で経験してきてわかったことは、HSPさんは、

■ 自分がいいと思えることを
■ 自分が心地よいと思える環境で

行うことで「自分の仕事」ができるということ。
 
なので、いろいろと試行錯誤する中で(...もっと言えば本当に手探りで苦しいことも多々ありましたが^^;)、これはやって良かったと実感したことをお話します。

自分がいいと思えることをやる

私は、ダブルワークをしていたくらい余裕の無い人でしたから、嫌なことであろうが四の五の言わずに働いていました。でも、結局続かないんですよ。仕方なくやることはやるけれど、どうしても限界がきてしまう。
 
もう、ここでは正直にいいますが、わたし、↑これを何度も繰り返してます(^_^;)この時は気づいてないからね、だから繰り返す。
 
今やっている在宅ワークは、最初のビジネスも合わせるともう10年くらいになりますが、在宅と言えども、自分がいいと思えるものでなければやっぱり辛くなってしまっていました。
 
だから、自分の好きなことや情熱を傾けられるものという「自分の世界」の発信にシフトチェンジしたのです。

リビングで仕事をしない

それから「環境」はとても大事です。HSPさんは、とにかく自分が意識するしないは関係なく、いろいろな多くの情報をキャッチしています。
 
例えば、日中、誰もいないリビング。もしこれを読んでいるあなたが主婦であるなら、想像ができると思います。誰もいなくたって、リビングに居るだけでいろいろなことが気になり始めます。
 
私は、「換気扇のフィルターっていつ変えたっけ?」とか、「フィルターと言えば、猫の飲み水用のフィルターってまだあったっけ?」とか、「夕飯用のお肉、そろそろ解凍した方がいいかな?」などなど...(しかも全部いちいち確認する)、もうキリがない( ̄▽ ̄;)
 
実際にリビングで仕事をしてみて、「ダメだ...全然集中できない」と思ったわたしです。

専用の部屋かスペースを作る

なかなかね、難しいとは思うんですが、できるなら自分専用の部屋があるといいと思います。うちは、パソコンの部屋があるのですが、夫婦共用です。
 
以前は、窓に向かってデスクを並べていたんですね。でもこれだと集中できないんです。で、試しにデスクを向かい合わせにしたら、とても良かった。

ちょっと簡単なイラスト図を作ってみました。
 
こうやってデスクを向かい合わせにして、真ん中に仕切りを作り、お互いの顔が見えないようにしました。こうすると、小さいですが、自分専用のスペースができます。
 
オープンラックや小さなソファを置き、狭くとも「自分の部屋」感たっぷりでとても快適。そして、何よりも集中できる!これが一番。
 
仕切りは、100均の「すのこ」や木箱、麻紐を使い、工夫して作り、花やグリーンを飾ったり、メモを貼ったりしてなかなかいい感じになりました。
 
狭くても自分専用のスペースがあるとこんなに違うんだ、というのが正直な感想です。(もっと早くやれば良かった~笑)

家族と話し合っておく

あとは、あらかじめ家族と話し合うことは大切です。できれば、HSPのことを理解してもらうのが一番ですが、それもなかなか難しいと感じること多いですよね。
 
私自身も夫に伝えるようにはしていますが、その時はちゃんと考えてくれますし、理解・協力もしようとしてくれますが、やっぱり時が経つと忘れちゃうんですよね。
 
これは仕方ないなぁ~って思ってます。でも、また伝えます^^
 
仕方ないなぁ~って思える余裕は、やっぱり自分専用のスペースがあることが大きいです。「このスペースにいる時=集中している時」と思ってもらえるので場所って大事だなって思います。

自分がいいと思える仕事と環境を

HSPさんには、在宅での仕事やフリーランスでの仕事が向いているとよく言われます。確かに、そういう部分も大きいなと思います。
 
でも、単純に「在宅だから」「誰にも雇われず自由な働き方だから」繊細なセンサーを持つHSPさんに向いている、というわけではないと思っています。大事なのは、自分がどう感じているか、思っているか、です。

自分がいいと思えること、得意なことを、自分が心地よいと思える環境でできること。HSPさんにとってはここが大切だと思います。
 
私自身は、ブログやWebサイトで自分がいいと思えることを発信し、それを仕事にして、日々快適に過ごしています。ここに気づけるまでにずいぶん長い時間が必要でした。でもその分、伝えられる自分も居るんだなと思っています。

morinokotonoha ジブンの森

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